眠らせ森の恋
 



 うう。
 大失態ですっ、とつぐみはベッドの上で膝を抱える。

 だが、

『別にいい。
 お前が来るまでは自分でやってたんだから』
と言う奏汰の言葉が妙に頭に残っていた。

 そ、そうですか。
 そうですか。

 私の前に、どなたかがいらっしゃって、此処で朝食を作られてたとかないわけですね、と思い、なんとなくホッとしてしまった。

 だが、視界に入ったスマホの時刻に、あっ、こんなことしてる場合じゃなかった、と気づき、つぐみは慌ててベッドから飛び降りた。




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