眠らせ森の恋
「そんな申し訳ない」
と言いながらも満面の笑みだ。
食事の途中で立ち上がると、つぐみは、
「いえいえ。
召し上がられたあとで結構ですよ」
と揉み手せんばかりに言ってきた。
「いや、いい。
その代わり、今日は手抜きで、もう出来てるカクテルな」
と言いながら、奏汰は大きなサングリアのボトルを取り出す。
オレンジやリンゴなどのフルーツを切り始めると、
「……全然手抜きじゃないじゃないですか」
とつぐみは、カウンターの向こう側から覗き込みながら、言ってきた。
「サングリアは本当はワインにフルーツを漬け込んで作るんだが、自宅で、アルコール度数の低い酒にフルーツを長く漬け込むと酒税法違反になるらしいから、雰囲気だ、雰囲気」
と言いながら、ほら、とつぐみに、目にも鮮やかな果物がたくさん入った赤い酒を出すと、つぐみの目が輝く。
なんでだろうな、と思っていた。
なにもさせない婚約者なのに。
と言いながらも満面の笑みだ。
食事の途中で立ち上がると、つぐみは、
「いえいえ。
召し上がられたあとで結構ですよ」
と揉み手せんばかりに言ってきた。
「いや、いい。
その代わり、今日は手抜きで、もう出来てるカクテルな」
と言いながら、奏汰は大きなサングリアのボトルを取り出す。
オレンジやリンゴなどのフルーツを切り始めると、
「……全然手抜きじゃないじゃないですか」
とつぐみは、カウンターの向こう側から覗き込みながら、言ってきた。
「サングリアは本当はワインにフルーツを漬け込んで作るんだが、自宅で、アルコール度数の低い酒にフルーツを長く漬け込むと酒税法違反になるらしいから、雰囲気だ、雰囲気」
と言いながら、ほら、とつぐみに、目にも鮮やかな果物がたくさん入った赤い酒を出すと、つぐみの目が輝く。
なんでだろうな、と思っていた。
なにもさせない婚約者なのに。