眠らせ森の恋
「ねえ、社長」
まだ社長と呼んでるな……。
「……なんで私なんですか?
たまたまそこに居たからですか?
そう言うのって――」
なんか嫌です、とつぐみは言う。
理由があったらいいのか?
理由があったら、俺を好きになってくれるのか?
いや、別に好きになって欲しいと願って、此処に呼んだわけではないのだが、と言い訳のように思う。
つぐみ、と手を伸ばし、抱き寄せたかったが、目を覚ましたら逃げてしまうのがわかっていたので、そのまま目を閉じ、じっとしていた。
つぐみは、
「おやすみなさい」
と寝ようとして、いや、待てよ、と起き上がってくる。
「意外に寝相が悪くて落ちてくるかも」
と呟いて、布団を引き離していた。
待て、俺の寝相は悪くない。
知らないだろ、お前。
一度しか一緒に寝たことないから。
まだ社長と呼んでるな……。
「……なんで私なんですか?
たまたまそこに居たからですか?
そう言うのって――」
なんか嫌です、とつぐみは言う。
理由があったらいいのか?
理由があったら、俺を好きになってくれるのか?
いや、別に好きになって欲しいと願って、此処に呼んだわけではないのだが、と言い訳のように思う。
つぐみ、と手を伸ばし、抱き寄せたかったが、目を覚ましたら逃げてしまうのがわかっていたので、そのまま目を閉じ、じっとしていた。
つぐみは、
「おやすみなさい」
と寝ようとして、いや、待てよ、と起き上がってくる。
「意外に寝相が悪くて落ちてくるかも」
と呟いて、布団を引き離していた。
待て、俺の寝相は悪くない。
知らないだろ、お前。
一度しか一緒に寝たことないから。