眠らせ森の恋
「……社長、ですかね?」
と小首を傾げる。

 奏汰の方が、ほんのちょっと触れただけだったのに、と思っていると、西和田は、
「じゃあ、それはなんでなのか三枚くらい報告書に書いてこい」
と言う。

 は? と思っていると、少し怒った風に、
「それ、俺じゃなくて、社長に提出しろよ」
と言って出て行った。

 死んでも嫌です……。

 それにしても、本当に手段を選ばない人だ、と思いながら、見送った。






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