眠らせ森の恋
 えーと。
 何処へ? なにしに?

 そして、移動してる間、なにを話せばっ?
と固まっている間に、奏汰はもう立ち上がっていた。

「此処にこうしてても間が持たないだろ」
と自らもそうであるように奏汰は言ってきた。

 まあ、恋人でもない女とずっと向かい合ってても息苦しいよな~。

 っていうか、この人でもそんなこと思うんだ?

 いつも自信満々な奏汰は自分とは正反対の人間だと思っていたのだが、このとき、少しだけ親近感を抱いた。





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