Xmas。
「さて、帰ろうか」
私服に着替えた悠さんが自転車を渡せと手を差し出してくれる。
「…もうちょっと一緒にいたいです」
下を向いたまま答えると小さなため息が聞こえた。
「あ…ごめんなさい!なんでもないです!帰りましょう!」
呆れられたと思って急いで自転車の鍵を外そうとすれば、後ろから抱きしめられた。
「あんまり可愛いこと言うなよ…」
「悠さん?」
私の肩口に顔を埋めてしばらく動かないと思っていたら、耳元に口を寄せられる。
「俺ん家くる?」
「…っ!」
悠さんの聞いたことがない甘い声がくすぐったくて、小さく頷くことしかできなかった。