彼は高嶺のヤンキー様(番外編)




「瑞希は言葉通りに受け取りすぎなんだよ。あんまり気にするな。」

「けど・・・」

「親に期待できないなら、瑞希が可愛がってやればいい。おかげで、良い思いしただろう?」

「良い思い??」

「凛たんと2人でゲームしたおかげで『家族以上に、瑞希お兄ちゃんが1番大事で大好きですぅ♪』っていう愛の告白してもらえたじゃね〜か?」

「な!?愛の告白だぁ!?」

「ははは!凛たんを大事にしろよ〜♪ブラコン兄貴?」

「い、言われなくてもしてんだよ!俺は凛を大事にしてる!これからも大切にしていく!!」





耳まで真っ赤にして宣言すると、キッチンにいる凛たんの方へ向かう瑞希。

それを見ながら思い出す。



昔、モニカだったか?



(俺と瑞希の間には、『他の誰かが割り込めない絆がある。』って言ってたのは?)




「凛!俺も手伝う!」

「え?あ、ありがとう、瑞希お兄ちゃん。」

「おう!いつでも甘えろよ!俺は凛の兄貴だからな!?」

「瑞希お兄ちゃん・・・♪嬉しいです!」




俺と瑞希もだけど、凛たんと瑞希の『絆』も、現在進行形で進んでる。





(いずれは、俺と瑞希の関係以上になるかもしれないが・・・)





「それでいい。」

「烈司さん?」

「なんか言ったか、烈司−?」

「別に〜凛たん、瑞希ばっかりずるいぜ?烈司さんの方にも来てくれよー♪」

「はい!みんなでおやつを食べましょう♪」

「うんうん、いいね〜♪」

「なによお前?腹ペコだったのか?」

「そういう意味じゃないけどよ〜」



天然なツレに笑いそうになる。

俺のいるテーブルに、凛たんと一緒に食い物と飲み物を持ってくる。

凛たんを真ん中にして、両脇に座る俺達。

瑞希に頭をなでられ、嬉しそうな凛たん。

まだまだ凛たんの家庭事情が気になる瑞希だが、『本物の家族以上に1番』と言われて、まんざらでもなさそうだ。

凛たんは凛たんで、大好きな瑞希お兄ちゃんの隣で、幸せそうにしている。



仲良しごキョーダイ、ごちそう様♪



だけど、ちょっとだけ烈司さんはさみしいよ。







〜ゲーム〜完結〜







●キャスト●

★宗方烈司→凛と瑞希に甘い元ヤンの最強占い師にして、凛をよく見てる瑞希の良き理解者。

★真田瑞希→凛も烈司も弟のように思う元ヤンで、美人なバリスタ見習いのお兄さん。

★凛道蓮→瑞希を愛する主人公で、初恋相手のために大きな秘密を作る。


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