【短編】転校生


勢いに任せてした告白。



平気なフリして手とか震えてる俺。


だっさ。


でもバレたら最悪って思って頑張って普通なフリしてた。



で、真希から出た答えが



「無理」


の二文字。



って俺ってそんなことで凹まへんし!



負けるか!って思って次の日とか頑張って真希に話しかけてたら一気にウワサが広まった。



まぁ、丁度いい。真希は俺のやでって他のヤツらにわかってもらえるし。



頑張って口説き落としたるねん!真希だって素直になられへんだけやん。



なんて思ってたのが間違いやった。



本気で怒った真希から出た「迷惑」って言葉。



「無理」は「嫌」じゃないからちょっと凹んだけど平気やった。



でも「迷惑」。



これはさすがに辛い。



俺、調子乗りすぎてたんかな。



真希の手から取った籠もって走りながらズキズキ痛い心臓を押さえた。



もうアカン。


絶望的なんやろうな。









その日。



リレーの練習が終わって手伝ってくれてる慎吾と真里菜。あと真希とでグランドの片づけをする。



俺、平気に笑えてるやろか?




「腹減った~。な、なんか食って帰ろーぜ」


「いいねぇ~。あ!熊五朗行こう!塩バターラーメン!」


「げ~、濃いくね?」


なんて真里菜と慎吾の会話が耳を素通りする。



「あ、バトン片付けてくるね。」


真希がきれいに拭いたバトンを持って倉庫へ行った。



真希が見えなくなった瞬間、慎吾に



「ギクシャクしすぎ。みんな気付いてんだけど。」


って言われて


「ったく。学ってデリカシーないよね。」


って真里菜が俺の心にグサっと刺さる一言・・・・・


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