幸せの晴れ


亜紀という存在がいなくても、きっと私は晴也の胸に飛び込めないだろう。


大好きすぎて、大切すぎて、失った時の事を考えてしまう。


それに、親に捨てられた子なんて晴也の家族が受け入れてくれるはずがない。


なんてったって、晴也は大事な跡取り息子なんだから。


その後も、しばらくは晴也からの連絡が毎日あった。


けれど、私がそれに対して何かをする事はなかった。


だからかな?


ある日突然ピタリと連絡がなくなった。


晴也からの連絡がなくなって、心にぽっかり穴が開いたような…。


きっと何の反応もしない私を見捨てたのかもしれないな。


そう思って、心が痛くなった。
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