幸せの晴れ
結局、母は来なかった。
おばぁちゃんが亡くなった事を知らないのかもしれないけど、
母は来てくれるんじゃないかと思っていたのに…。
初七日を終え、おばさんは私に話があると言った。
まだ悲しみから立ち直れないでいる私だったけど、
おばさんと向かい合って座る。
「私、自分の家に帰らなきゃいけないのよ。
で、陽菜にはもう私しか身寄りがいないから、あんた私の家で生活してもらうからね。」
「……。」
何も言えなかった。
本当は、おばぁちゃんと暮らしたこの家にずっといたかったけど、
私1人じゃ生活出来ない。