瞳の奥
朝からおいしいそうなみそ汁の匂いがする。
リビング入ると、せっせと朝食の準備にとりかかる夕陽がいた。
「あっ、夜絵姉、おはよ。」
かわいい顔がこっちを振り返った。
「おはよお、夕陽。」
すると、にこっと笑い、また準備にとりかかる。
「おはよおぉ。」
声のした方へ振り返ると、前髪で目が隠れ、ボサボサ髪の昼翔(ひると)がやってきた。目が眠そうだ。
「昼翔、今日は早起きだなあ。」
「そうか?」
朝兄が言ってることがわかる。
だって、昼翔は朝兄が出た後に起きるのに。
「よぉ~し、準備終わり。みんな座って。」
夕陽の声にしたがって私達は動き出す。