人面瘡
そこに現れたのは綺麗な五角形だったのだ。


「この場所におつねの遺体が埋められていたとしたら、意図的にこの並びにされてる可能性がある!」


「あぁ。間違いないだろうな」


だけどこの五角形の意味が分からなければ、頭部のありかも見つけることができないままだ。


あたしと雄生はジッと地図を見つめた。


「この五角形の範囲内に頭部があるとかじゃないか?」


「そうかもしれないね。でも、それじゃ広範囲過ぎてとても探せない……」


印はそれぞれの県の中央あたりに位置しているのだ。


すべてを調べつくすのには無理がある。


そう思った時だった。


雄生がなにか閃いたように鉛筆を定規を持った。


地図上に交差する線を書き足して行く。


それは一筆書きで書ける星マークだった。


「これ、見ろよ!」


書き終えた瞬間雄生がそう言った。


地図上で新しくできた小さな五角形。


それは体が見つかった箇所を星形につなぎ合わせ、その中心にできた五角形だった。

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