人面瘡
けれど、おつねの心には悲しみが満ち溢れていた。


綺麗なその顔は青年と見つめ合う度に歪んでいく。


「どうして私を殺したの」


おつねの声が、とても小さな声が、光の空間に響き渡る。


「違う。俺はなにも知らなかったんだ。お前が殺された事を翌日に知った」


青年が顔を歪めてそう答えた。


「私を殺した仲間ではなかったの?」


「それは誤解だ。俺はなにもしていない。知っていたら止めていたはずだ」


青年の言葉を聞いても、おつねの気持ちは晴れなかった。


半信半疑に青年をみつめるばかりだ。


「俺はお前の体を埋める事に参加した」


「どうして!!」


おつねの叫びに、光の空間が歪んだ。
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