人面瘡
青年がおつねの肩に手を乗せて「せめて、お前の体がすぐに集まるようにと思って」と答えた。


それは青年にとっても辛い選択だったのだろう。


青年の目からは涙が流れていた。


愛する人を殺されて、その体を埋めることを自分から加担したのだ。


「だけど結果的にそれはお前を裏切ったも同然だ。体を埋める場所を提案したのはこの俺だから」


青年の言葉におつねは何も答えなかった。


おつねの顔はどこに埋まっているの!?


そう聞きたいのに、やはり声は出なかった。


「私の体はまだ完全には見つかっていない。結局私は、まだ眠ることすら許されていない」


おつねが震える声でそう言った。


その頬には行く筋もの涙が流れている。
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