極甘ウエディング~ようこそ俺の花嫁さん~


そんな初めての恋愛に幕を引いてから、誰かを好きになることが怖くなった。

自分の思う恋愛の形は間違っているのか、確かめる術もないまま、私は無意識に“恋愛”という事柄を自らの中で封印した。

私という人格を否定されるような言葉の呪縛は、今も尚解かれていない。

それはきっとこの先、解かれることもないのだと思う。


身を擦り減らして恋愛をするくらいなら、そんな自分を痛め付けるようなことは必要ない。

私には大好きな仕事があり、そこで目にできる幸せな光景がある。

それだけで、十分幸せを感じられる。


開け放っていた窓を閉め、持ち込んだキャリーバッグから荷物を取り出す。

黒のパンツスーツを取り出しハンガーへと吊るすと、どんよりしていた気持ちがたちまち晴れていった。


明日も早い。

気持ちを切り替えるように浴室へと向かいシャワーの栓を捻った。


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