極甘ウエディング~ようこそ俺の花嫁さん~
美陽さんから話してただいたお父様との思い出をなるべく忠実に再現するため、バンケットルームから続くガーデンへの全扉を開け放つ。
外では、ガーデンの真ん中にある木の根元で、レジャーシートを広げ、お弁当が用意されていた。
『長谷川です、ご両親の誘導お願いします』
「――了解です」
インカムから桃ちゃんの指示を受け、美陽さんご両親のテーブルへと向かう。
テーブル脇に片膝をついて「失礼いたします」と声を掛けると、ビールグラスを手に哀愁を漂わせたお父様は、メインテーブルで友人たちに囲まれる美陽さんを見つめているようだった。
「次のプログラムがガーデン会場で行われる予定ですので、恐れ入りますが会場後方にご両家のご両親にご移動お願いします」
私の説明に美陽さんのお母様が「わかりました」と了承してくださる。
テーブルから一歩離れると、お母様が「お父さん」と声を掛けてくれた。