【完】今日から、お前は俺のモノ
ピピピッーーーーー!!


うっ……もう起きなきゃっ……

って……え!????!?!


「……っ!!ちょっ……!!!」


横を向いている私は、
目を開けたら私じゃない大きな手と
足も私のじゃない足が私の足の前にあって…



これは……!!後から抱きしめられてる!!


この感じは絶対…………颯太!!!!


しかもスゥ……ってのんびり寝てるし!!
もうっ!!!なにしてんのほんとに!!


「……っ!!ちょっと颯太!?!?」

「……ん……」

「っもう!!ここ私のベッドだからね!!」

「……っあ。」

「あって!!なんでここに颯太が……!!」

「……めい……もーちょっと寝よ?」


……っ!!


トロンとした颯太の目が私を見つめる。
その目につい流されそうになるけど、
もう7時。


「……っいやいや起きるよほら!」

「えー……めいのケチ〜」

「ケチじゃなくて、もう7時なんだからね?」

「ふぁぁぁい」


あくびをしながら返事をする颯太を起こして


「颯太、着替えるから部屋出て」

「……めんどくさ」


いやいや!!めんどくさいじゃないから!!


「ほらほら!」


そう言って私は颯太を部屋から出す。
そしたら、着替えて、、顔洗って……
髪を整えてっと……歯磨き……
あ、朝ごはん!!


昨日、下準備してた良かったあ……
朝から颯太が隣で寝てるしほんとにもう……


「ねぇ!颯太!朝ごはん出来たよー!」
って後に制服の颯太。


「ん 。 美味しそう。つか美味しい」

「ちょっ…また味見した!」

「ほら怒らない怒らなーい」


なんて颯太がほっぺをぐりぐりしてくるし!
でも颯太がお皿を運んで……


あ、メイクしなきゃ!
もう高2だから最近は皆メイクしてる子が増えて私も少しメイクをし始めた。

ま、言っても肌を白くして、アイラインを少し。それにリップってだけだけど

「あ、私メイクしてくるから先食べてて!」

「はぁ?メイク?」


少し颯太が不貞腐れてるのがわかるけど、
そそくさ洗面所に向かってメイクをした。

メイクが終わると颯太はもう食べ終わってて


「……めいメイクしても変わんねぇ」
なんて言うもんだから、


「そんなことないー!!」って反抗するけど
私自身もあんまり変わってないと思う……。


急いでご飯を食べてると、もう7時35分。
あと5分で出なきゃ!やばい!

……ガチャ……

え……玄関の音!!
颯太先に出たなぁ!!!!あのバカ!!

もぅ、流石に酷いでしょ!!あーもう!!
うわ!40分!!出よ!!

……ガチャ!!

勢いよくドアを開けると颯太が自転車で待っている。
「めい、うしろ」
って自転車の後ろを指さす颯太。


普通だったら遅刻するもう、50分。
でも自転車なら余裕で間に合う……。
颯太はそれ考えて…って。


颯太の自転車の後にのって
本当はダメな二人乗りを拒むことなく進む。


「危ねぇから、俺に捕まっとけよ」

「うん……ありがと」


ギュッと颯太の服の袖で握る。
学校が近くなって生徒が見えると私は降りて
二人で歩いて学校に行く。


全然、間に合っていつも通りの時間に学校についた。
改めて颯太に「ありがとう」って言うと
やっぱり


「ん。」って返ってくるんだ。
< 20 / 186 >

この作品をシェア

pagetop