『、、、泣いただろ?』〜幼馴染の涙の理由
「そんなっ、、!私も一緒にっ!!!」
すると大きな手が頭を優しく撫でた。
「今日は伊織君の記念すべき日だよ。暁人も詩織ちゃんも一緒に祝いたかったみたいだけど、背に腹は変えられない。俺たちだって勿論そうだよ、、、。だから美鈴は祝ってあげなさい。皆んなの代表として、、、ね?」
真剣な辰巳の顔に、小さく頷いた。
「、、、、うん。」
頷いた美鈴を見て、伊織の方を見る。
「こんな日に、本当に悪いね。少し動揺してるみたいだから美鈴の事は頼んだよ、、、伊織君。料理は出来てるから沢山食べて行ってね。」
「こちらこそ、こんな大変な日にすみません。俺のことは気にせずに早く行ってあげて下さい。優子さん、、今頃パニックになってます。」
そんな優子を想像したのか、
辰巳は苦笑いを浮かべた。