『、、、泣いただろ?』〜幼馴染の涙の理由


食後のお茶を飲みながら、東が真剣な顔をして美鈴に声を掛ける。


「お礼をさせてよ?こんなに美味しいご飯を作ってくれたお礼。」

「お礼だなんて、、っ!こんな料理で良かったらいつでも作りますよ?だって、、、恋人ですからっ、、、。」


自分で言っておいて恥ずかしくなり、美鈴は下を向く。



「、、、、参った。本当に可愛い。今すぐにでも押し倒したいくらいだ。でも、その前に確認しておきたいことがあるんだ。」




実は初めて美鈴を此処に送った日、伊織の表情が気になって少し調べた。

受付の子達の話は随分片寄っていて、色々と話を聞くとどうも逆だったようだ。


あの神崎伊織が唯一、優しく微笑むただ1人の女性であると。
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