『、、、泣いただろ?』〜幼馴染の涙の理由


「それは有難いんですけど、、、こういう時しか相談できないし。仕事終わりにプライベートで会うとか、俺そんな勇者じゃないんで、、。」

困ったように苦笑いを浮かべる光輝を見て、不思議に思う。


「勇者?大丈夫だよ?今日は定時で終われそうだし。夜にご飯でも食べに行く?」


「ふ、2人で食事なんて滅相もないっ!!!!!俺、殺されるっ!!!!」


2人きりのつもりでは無かったが、何故そんなに光輝が慌てているのか分からない。






31歳にもなると後輩がかなり増えてきた。

そんな後輩の相談に乗るのも仕事のうちだと美鈴は思っている。

恋愛には疎いが、人間は誰かに話を聞いて貰うだけで少しスッキリとするものだから。
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