少女マンガみたいな恋がしたい!
「律希、もうすぐ試合」
「あぁ、行く」
「女の子としゃべってたの?
めずらしいね」
「斉藤くんのお友達?
めっちゃイケメンですね!」
「お前はほんと……」
私と里ちゃんを交互に見るのは超イケメンな人。
高身長で明るめのアッシュブラウンの髪は目に少しかかっていて、それがなんとも色っぽく見える。
青い小さめのピアスなんかもつけちゃって、ちょっとチャラそうだけどそこがまた良い。
うん、良い。
「ははっ、かわいいね。
おれは律希の幼なじみの倉橋麻弥(くらはしまや)。
君は?」
「私は斉藤くんの運命の相手の安積紗柚です!」
「運命の相手?」
「お前、まだ言ってんのか」
「紗柚はやっぱ最高すぎる」
私の挨拶に倉橋くんは首を傾げて、斉藤くんはため息をついて、里ちゃんは吹き出した。
なんでそんな反応をされるのかわからないけど、とりあえずみんなの違いがおもしろくて笑ってしまう。