=ウサギくんとオオカミさん=


「帰ろう。凛。心さんのところに。凛は必要とされてる。俺たちにも、心さんにも」

「…俺がいたら、姉ちゃんは俺を優先しようとする。自分の幸せより、俺の事を優先しようとするんだ」

「家族だからですよ。お姉さんが凛くんの事を大切に思ってるから。それに、凛くんがお姉さんを大切にしてるから、お姉さんも凛くんを大切にしたいって思うんですよ」

「俺は、何もしてない」

「そんなことないです。きっと、お姉さんにとってもきっと凛くんは心の支えだったんじゃないでしょうか」



俺が姉ちゃんの支え?
そんなわけない。

俺は何も返せていないし、いつだって姉ちゃんに助けられてばかりだ。
俺の事を知らなければ、姉ちゃんの人生はきっと違ったんじゃないか。


もっと自由に、もっと幸せになれたんじゃないのか。



「凛くん、凛くんは自分をもう少し愛してあげてください。自分なんかって、卑下したりしないで。凛くんはとても素敵な人です」

「なんで…」



なんでそんな言葉、くれるんだ。
愛されたかった。
必要とされたかった俺。



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