chérie〜最愛の人へ〜
ほんとに大丈夫なのかな?
璃音のことを気にかけながら準備運動などをこなし、いよいよ走るぞってなった時に璃音が目の前にいた。
声をかけようと思ったが、人が邪魔でうまく璃音のところまで進めない。
「よーい、スタート!」
先生の掛け声とともにみんな走り出す。
自慢じゃないけど足の遅い方ではない私はすぐ璃音に追いついた。
「璃音、ほんとに大丈夫?」
「……多分。ケホッ。……大丈夫。」
「……あんま大丈夫じゃなさそう。」
「大丈夫だよ。ケホッケホッ……。先行ってて。」
「……分かった。ダメだったら途中でやめなよ!」
「ありがとう。」