【番外編追加中】紳士な副社長は意地悪でキス魔
翌日の副社長室。
お試し同棲を終えて、二階堂オーナーと咲希さんがボスを訪ねてきた。
ボスと藍本さんふたりそろってのお出迎えに、初めから咲希さんは泣きそうだった。やっぱり昨日のカラオケボックスで藍本さんと決裂したんだ。ということは、これからの話し合いも平行線? だと今後のプロジェクトにも支障が出る。さて、どこで折り合いをつけるか……。
でもオレの予想は外れた。ボスが藍本さんと結婚すると堂々と宣言したから。そして少しの沈黙の後、咲希さんも弱々しくながらも口を開いた。
「私からもお願いします……このお話はなかったことにしてください」
「咲希? どうしてだ? 咲希は雅くんが好きなんだろう?」
「違うんです。やっぱり私は……お父さま、ごめんなさい……あの……」
「おい、咲希。だまっていてはわからんだろう?」
マズい。これは修羅場になる。そう直感して別室を用意しようと思った。
「あの、二階堂さま! ここではなんですから、別室でお話いたしましょう!! 貴賓室にご案内いたしますっ!! どうぞっ! さあ咲希さんも!!」
ん、いや、待て?
いま、違う、って咲希さんが……言わなかったか??
ボスを好きなことに対しての違う、なのか、それとも好きだけど結婚は違う、なのか。
とにかく、ふたりを貴賓室に、と咲希さんの背中に手を添える。
「いいの、唐澤さん。ここで話します。私、好きなひとがいます」
はい???