チェンジ! ~僕に恋して君を愛する~
プロローグ
僕の人生って、こんなもんだよな。
イコール自分の人生に満足しているっていうか・・少なくとも、疑いを持ったことはないと思う・・・。

機体がまた、ガクンと大きく揺れた。
「キャー!」といったパニックの声が、方々から聞こえる。
通路を挟んだ隣の席に座っている乗客二人は、恐らく親子だろう。
さっき、上から降ってきたように目の前に現れたマスクを、嫌がる女の子につけているのは、母親だからか。
自分よりもまずは子どもを護らなきゃという親としての本能が、そうさせているのだろう。
そして自分もマスクをつけ終えると、今度は二人でギューッと抱き合っている。
女の子が泣きながら「怖いよう」と言っているのが、聞こえた。

僕だって怖いよ。墜落する飛行機に乗ったのなんて、生まれて初めての経験だし。

飛行機は、どんどん落下していく。
僕は・・・ここで死んでしまうのか・・・・・・?

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