チェンジ！ ～僕に恋して君を愛する～

僕と「りげんさん」の身に何が起こったか。
僕は時子さんに全てを話した。

時子さんは、僕の話を最初から最後まで聞いてくれた。
途中、僕に何も聞かず、何のリアクションもせず、何も言わず、茶化しもせずに、カワイイ顔に真剣な表情を浮かべて、ただひたすら真面目に聞いてくれた。

僕が話し終えた後、辺りはまたシーンと静まり返った。
そして示し合わせたように、僕たち二人同時に息をフゥっと吐いた後、沈黙を破ったのは時子さんの方だった。

「・・じゃあ、あなたの名前は本当に“岡崎理元”なのね？」
「はい。信じてもらえないかもしれないけど、時子さんの旦那さんと僕は、同姓同名なんです」
「でも年齢は違う」
「はい。以前の僕は３０歳でした。外見も“りげんさん”とは・・違います。もちろん僕も男だったけど！」