チェンジ! ~僕に恋して君を愛する~
「でも僕の肉体は死んでしまった。つまり、以前の僕は公的にも死亡したことになってるんだ。“りげんさん”の姿で帰っても、誰も僕だと信じてくれないよ」
「そうかなぁ。私でも別人だって分かったのよ。あなたの家族や婚約者なら余計分かるんじゃないの?外見なんて関係ないわよ」
「仮に分かったとしても、僕はもう、以前の僕として生きていくことはできないんだ。それに医者として働くこともできないんだよ」
「まぁ・・そのとおりだわね」
「僕は“岡崎理元”として・・と言っても以前も同じ名前だったけど・・新たに生き直ないといけない。それは考え方を変えれば、“りげんさん”が新しい人格を得たと言えると思うんだ。つまり、外見上は“りげんさん”だから、彼は公的には死亡していないことになってる。でも中身は僕、つまり別の新しい人格に変わった。だから名前は同じ岡崎理元のままでも、僕は“りげんさん”として、新たに生き直していかなきゃいけないと思う・・というか、そう生きると決めたんだ」

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