幼なじみが好きでしょうがない
【大雅Side】
「12人……。」
はっ?多すぎだろ……。
なんなんだよ。
なんでそんな…なんでそんなにモテるんだよ。
いやっ、分かってる。
こいつは、顔はかなり可愛い。
自分では、気づいてないけど。
頭は悪ぃけど、話しやすいし……。
素直じゃないけど、時々デレる瞬間は
格別に可愛い。
なんて、ぜってー言わねえけど。
「大雅、頑張れよ。」
はっ?やめろよ。
あいつにバレるだろ。
芽生の方を見ると
「?」という顔をしてた。
はぁ。こいつは鈍感だからな。
そういう所も可愛いんだけど。
はぁ。俺は、何を言ってんだよ。
ほんとは、こいつのそばにいてえよ。
他のやつになんか、ぜってー渡さねえ。
でも。でも……。
俺がそんなことしたら……
あいつは不幸になる。
すると、莉々華は続けて
「てゆうか、同じクラスの、芽生の後ろの土なんとかくん?って男の子が、芽生のこと、狙ってるみたいなんだよね~」
土なんとかくんって誰だよ。
覚えとけよ。
あーくそっ。
誰だよ。芽生に近づくやつは許さねえ。
「なんか、今度のレクリェーションも、向こうから誘ってきたし?」
はっ。
それを聞いて、芽生は
「い、いやそれはっ」
と必死に弁解してる。
なんで、なんでそんな焦ってんだよ。
あー、イライラする。