隣の殺人鬼



「無能なジジイを贔屓にして、
幸薄そうな貧乏女を愛人にして、

時々田村社長が分からなくなるよ。」





・・・・・あ?


「浅村さん、“幸薄そうな貧乏女”って誰のことですか?」


「社長の愛人だよ。・・青木って名前だったか?

たまに社長の命令でホテルから家まで送ることがあるが、

ボロそうなアパートに住んでる女だったよ。
確かに顔は飛びきり美人だけどな。」



「その方は、僕と同じ部署の・・とても尊敬している先輩です。

悪く言うのはやめてください。」


「なんだそうだったのか。

社長夫人を夢見てるのか知らないが、

奥様があんな状態になったのを良いことに社長に近づきやがってよ。」





“ブチッ”という音が頭の中でした。

それは何年ぶりかの感覚だった。





「おい!!」

浅村さんの胸ぐらを掴んで思いっきり壁に押しつける。


「・・・それ以上青木さんの事を悪く言うなよ・・・。」


「ちょ、ちょっと急にどうしたんだよ。
落ち着け鳥越。」




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