只今上司がデレデレちゅぅ!!〜溺愛上司に愛されて〜
美羽は太陽の光で目が覚めた。

枕元にあった携帯で時間を確かめる。

時間は7:34と記されていた。

「ん…」

桃歌が起きていないのを確認し、美羽はキッチンに向かった。

「あ、掃除しなきゃ…」

美羽はテーブルの上に散らばっていた缶を集めたり、空のお皿や箸を流しに出した。

「よし」

掃除を終わらせて洗面所に向かった。

「おはよう、美羽」
「おはよう、桃歌」

眠そうな桃歌が洗面台の鏡に映る。

「洗面台借りてた」
「うん、全然いいよ」

桃歌の返事はリビングの方から聞こえた。

美羽は顔を洗い終わるとリビングに戻る。

「桃歌、ご飯食べる?」
「何?作ってくれるの?」
「うん、お世話になったから」
「ありがとう美羽」
「全然、大丈夫!顔、洗っておいで」

美羽は軽く髪の毛を後ろでまとめてキッチンに立った。

「軽めがいいよね」

美羽は冷蔵庫の中を見る。

「あ…」

美羽は卵、ハム、その他諸々を取り出し、ご飯を作り始めた。

「お味噌汁…いいにおい」

顔を洗ってきた桃歌がひょこっと顔を出した。

「うん、もうすぐでできるよ」

美羽はお椀に味噌汁を盛り、テーブルに料理を並べた。

「掃除もしてくれたんだ」
「うん、細かくはやってないけど」

そう言う美羽が掃除した後を見るとキラキラ光っているように見えた。

「食べよ!」

美羽は廊下から中を覗いている桃歌を手招きする。

「…やっぱり、美羽ってすごいね」

あまり誰かを褒めるということをしない桃歌から急に褒められた。

美羽は口に含んだ味噌汁を吹きそうになったが、堪えて何とか飲み込んだ。

「ケホッケホッ…急にどうしたの?」
「いや、ご飯もこんなに美味しくて面倒見もいいから…って思っただけ」

桃歌は卵焼きをひとくち美味しそうに食べた。

ご飯を食べ終え、後片付けは桃歌がやってくれた。

美羽は着替えてリビングでゆっくりと過ごしていた。

すると、美羽の携帯が鳴った。

美羽が携帯を見ると一通のメッセージが届いていた。

宛先は薙田悠哉と書かれていた。

電話ではなくミニメール。

桃歌が席を外しているときに確認する。

「…来週の日曜日?」

美羽はすぐに予定を確認する。

何もないことを確認して悠哉に返信をした。
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