只今上司がデレデレちゅぅ!!〜溺愛上司に愛されて〜
肩の痛みが治まるまで美羽は屋上にいた。

「あ、ご飯買うの忘れた…」

今になってお腹がすいていることに気が付いた。

「よし、戻ろう…」

美羽は自分の頬をひっぱたいて仕事に戻った。

美羽が秘書課に戻ると何故か入り口に桃歌と響輝が陣取っていた。

「ど、どうしたんですか…」

美羽は無意識に一歩後ろに下がった。

「美羽、何もなかった?」

桃歌の言葉に響輝がものすごい勢いで頷いている。

「うん、何もなかったよ」

美羽は桃歌と響輝には話してはいけないと本能で思った。

「本当に?」

桃歌はしつこく美羽に聞く。

美羽は苦笑いを浮かべながら桃歌を抑えた。

何を言っても疑い続けるだろうと美羽は諦めていた。

(悠哉さんに未練はなくても、向こうは凄い執着の仕方だった…。どんな別れ方を…?)

美羽は考え込みながら仕事をした。

そして気がつけば、定時になっていた。

「美羽!何か考え事?ずっと話しかけても返事しないし…やっぱり何かあったんじゃないの!?」

桃歌は美羽の肩をゆらゆら激しく揺らした。

「も、桃歌…やめて…っ」
「あ、ごめん…」

桃歌が美羽の肩を離す。

少しの間視界が回っているように見えた。

美羽は落ち着いてから話した。

「本当に何も無いよ。大丈夫、心配してくれるのは嬉しいけど桃歌まで父さん達みたいになって欲しくないな」
「うん。本当ごめん…美羽」

俯く桃歌の頭を美羽は撫でた。

「分かってくれたらいいよ。じゃあ、帰ろうか」
「あ、私用事が…」

桃歌はチラッと響輝の方を見た。

美羽はそれに気がついて笑った。

「分かった、じゃあまた明日ね。響輝さんもお先に失礼します」
「はい、お疲れ様でした」

軽く会釈をして美羽は部署を出た。

「あ、悠哉さんはどうかな…」

美羽は退社する前に悠哉のところに向かった。

すると、ドアから話し声が聞こえた。

中原と悠哉の声だ。

美羽は大人しく帰ることにした。
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