和泉くんの考えてることはわからない。
和泉くんの幼馴染の大原真(おおはらまこと)くんと、私の親友の濱口早苗(はまぐちさなえ)。
ちなみにこの2人はカップルで、1年生の頃から羨ましいくらいにラブラブだったりする。
「早苗も大原くんも同じクラスなんだ?」
この2人がこの教室にいるってことは、そういうことだよね?
そう思って純粋な心で聞いたのに、目の前にいた早苗は呆れ顔で盛大なため息を漏らした。
「栞里あんたねー…。和泉のことばっか探すんじゃないの!ウチら出席番号前後でしょ!?」
「あは、あはは…。ごめんね早苗さん」
そしてまさかのお説教。
確かに私達の名前は花宮と濱田で並んでいるから、きっとクラス表の私の名前の下には早苗の名前があっただろう。
けど、私はそれどころではなかったのだ。