僕じゃ、ダメですか?【完】
はぁ~と、手に息を吹きかけながら

緊張がばれないようにと願いつつ。

両手をこすりあわせていた。



「菜々さんっ」


遠くから、かじ君の声。

振り向くと、少し先の方から

白い息を吐きながら、かじ君が走ってきた。
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