見た目通りには行かない





「え?昨日の?」

「どうも」


俺は極めて軽めに会釈する
尊は女をじっと見ていた
見すぎなんじゃ?
そんな尊に、警戒されると思って俺が話しかけた



「こっちが、社長の正木尊で俺は正木幸輝
俺は、秘書みたいなもんかな?」

「え、しゃ、社長?すみません、私知らなくてご迷惑を!

申し遅れました、川口麗です!」



カワグチウララ?
なんか、聞いたことあるような………



「あ、あの………私はどうして呼ばれたのでしょうか?
や、やっぱり……クビ……」



そりゃそうだ、いきなり社長に呼ばれんだもんな
尊は相変わらず何も言わないし

俺はわざとらしくため息を吐いた


「川口さん、可愛い名前だね!
それはそうと、昨日のお礼に今日の夜付き合って」

「え?」

「昨日、助けたでしょ?」



これって脅しじゃん?
そう思いながらニコッと笑って見せた


川口さんは顔をひきつらせて、渋々、頷いた

川口さんが社長室から出ていったあと俺は尊を睨み付けた



「尊!なんで俺が誘うんだよ!」


本当に!ヘタレなのか?


「今日、本家連れていけ」


ため息を吐きながら俺がそう言うと尊は驚いた表情を見せた



「あの女がどれだけ尊の……社長を知ってるかはわかんねぇけど、一般家庭の女だろ
本家見せんのが手っ取り早い」



あの女がびびって逃げ出すか
尻尾振るか
それとも…………













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