“あなたを愛しています”










佐藤さんとの装花の打ち合わせを終え、司君とオフィスに戻った。

オフィスの中では、想像通り私の話で持ちきりだった。





「あー、今、花奈ちゃんのこと話していたんだよ」



面白そうに由希さんが言い、



「松島、ブチ切れたんだってな」



吉川さんは驚いていた。




あー、吉川さんにも引かれてしまったな。

だけど、そのダメージは司君に比べれば、遥かに小さいものだった。

それほどまでに、私の気持ちは司君に傾いていた。


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