“あなたを愛しています”
藤井さんはニヤニヤしたまま、
「ま、恋愛相談なら俺が乗りますよ」
全然嬉しくないことを言う。
嬉しくないうえに、藤井さんなんかに相談しようとも思わない。
軽そうだから!!
返答に困っていると、
「斗真さん!
厨房が大変なんです!!」
藤井さんはコックに呼ばれて部屋から出て行ってしまった。
藤井さんがどこかに行ってくれてホッとしながらも、まだまだドキドキは止まらない。
私は今日一日を無事終わらせることが出来るのだろうか。
司君に動揺して、大きなミス……なんてこと、絶対にしてはいけないのだ。