“あなたを愛しています”





「ゲストを、教会へ案内します」




インカムを通してスタッフの声が聞こえてくる。




「お願いします」




そう伝えながらも、もう司君はホテルに来ているのだと思った。




司君に会うまであと少し。

司君のことを考えると、鼓動があり得ない音を立てる。

身体が震えてくる。

それでも、小川夫妻のために、絶対に式を成功させなければいけないと思った。

胸をときめかせながら、私も教会へと急いだ。



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