“あなたを愛しています”




彼女だって胸を張ればいい。

だが、思わず柱の陰に隠れてしまった。




そんな私に気づくことはなく、



「このホテルで働いているんだけど……

いるはずないよねぇ」



残念そうな彼の声が聞こえてきた。





あー、もう!

式すら始まっていないのに、司君のことしか考えられない。

司君で頭がいっぱいだ。

私、どうなってしまうのだろう。



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