“あなたを愛しています”





「ブーケが……ないの」



「……え!?」




司君は目を丸くする。

そんな司君、震えながら告げていた。




「カラードレス用のブーケが見つからなくて……

担当者もいなくて……

どうしよう。せっかくの式なのに……

新郎新婦に嫌な思いをさせてしまう!!」





最後のほうは悲鳴に近かった。

そんな私に、落ち着いてと司君は言う。

この緊急事態で、落ち着いてと言われて落ち着けるはずもない!



< 165 / 353 >

この作品をシェア

pagetop