“あなたを愛しています”
私の心無い行いが、司君の傷をどれだけ抉ってしまっただろう。
司君は今、きっと捨てられた子犬のように震えて、寒い道を一人歩いているのかもしれない。
「司君を探してきます」
私の言葉に頷く弘樹さん。
「あいつが好きなら、離すんじゃねぇよ。
俺はあいつに、もう辛い思いはして欲しくないんだ」
司君は辛い人生を歩んできたかもしれない。
だけどきっと、幸福でもあっただろう。
だって、弘樹さんのような司君のことを本当に考えてくれる友達に恵まれたから。
「花奈ちゃんに会えて幸せ」
そう言ってもらえる存在に、私もなりたい。