“あなたを愛しています”





「あいつ、マジで実家のこととか知られたくないみたいだから。

本当は、花奈ちゃんにも言っては駄目だから。

でも、俺が言わないとお前ら別れただろ?」





難しげな弘樹さんの言葉に頷く。




いつも能天気でにこにこしているように見える司君。

でも、それは見せかけの姿だと思い知る。

彼女なら、もっと司君の話を聞くべきだった。

周りの話に流されるのではいけなかった。





「……あいつが関西弁を話さないのは、京都に戻りたくないからだよ」




その言葉が、きゅーっと胸に沈み込んだ。


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