白馬に乗った上司様!?
「ホントですか!?ありがとうございます!」

だからつい、弾んだ緑ちゃんの返事を聴きながら、ボンヤリとしてしまった。

「‥‥で、西春さんにも活躍して欲しいんだよ」

「え、あ、はい?」

そして岡崎部長の言葉をうっかり聞き逃してしまったのだ。

あれ?緑ちゃんがプロジェクトに参加する話から、いつの間に私が活躍する話になった?

とりあえずの返事をしながらも事態が飲み込めずに視線が忙しなく動く私はきっと凄く挙動不審なんだろう。隣に立つ緑ちゃんからの心配そうな視線を感じた時、背後から声が聞こえた。

落ち着いた低い、でも私の心拍数を上げる声。

「では、詳しい話は僕の方から。で、よろしいですか?部長」

「そうだな、頼むよ」

満足げに頷く部長の視線を辿って声の主の顔を見た。

「ーー菊里課長?」

「一応、僕がプロジェクトリーダーだからね。じゃあ、自分のPC持って打ち合わせ室まで来てくれるかな」
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