銀髪の王太子は訳あり令嬢に愛を乞う ー 今宵、お前を必ず奪い返す
毛布を身体に巻きつけ、ぎこちない動きでベッドを出る。

「なんだか身体が気だるいし、頭がボーッとする」

もう少し寝ていたいけど、彼が起きたのなら起きなきゃ。

ジェイを探すが、部屋の中に彼はいなかった。

いなければいないで、寂しさを感じる。

カーテンも閉められたまま。

ジェイからもらった青い指輪を指輪でなぞりながら、彼のことを思った。

昨夜ジェイが自分の生い立ちを話してくれて、彼をミステリアスに感じていた部分が少し理解出来た気がする。

彼が市井の生まれなんて知らなかった。

陛下に引き取られてから、必死で王太子になる勉強をしたのだろう。

彼の優雅な振る舞いは、努力して身につけたもの。

初めて会った時に彼が見せた王子のような甘い優しさはそこから来ていると思う。

そして、ここ数日彼が私に接している態度は、彼の素なんじゃないだろうか?
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