銀髪の王太子は訳あり令嬢に愛を乞う ー 今宵、お前を必ず奪い返す
一瞬何のことだかわからなかったが、今着ている夜着を見て「キャッ!」と声を出し、胸を隠した。

炎で周囲が少し明るくなり、身体が透けて見えるのだ。

あ〜、透ける生地だってことすっかり忘れてた!

「ああ〜、見ないで!」

慌てる私に、ジェイは自分の外套をサッと掛ける。

「じっくり眺めたいところだが、他の奴に見られるのはシャクだから」

悪戯っぽく笑う彼を上目遣いに睨んだ。

「カッコイイ王子様は、そういう時は何も言わずに服をかけるものよ」

こんなちょっとしたやりとりに心が和む。

少し前までは、サーロンに襲われるかもとビクビクしていたのに……。

ジェイ達とテントに行くと、みんなで火を囲んで食事をした。

ゴードンからたった十二人で海の塔に攻め込んだと聞いてビックリ。

みんな勇敢で、彼らがいることを頼もしく思った。

誰も怪我なく無事に戻れて良かった。


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