オオカミ副社長は蜜月の契りを交わしたい
「私が……ですか?」

「ダメか?」

「ダメってわけでは……ないですが、なんで社内広報じゃない社外の私なんですか?」

うちの会社の副社長、吉岡浩太郎|《よしおかこうたろう》のインタビューをお願いしたいと言うことなのだ。

吉岡副社長は1年前に異例の早さで副社長になったスーパーエリート。年齢も32歳ととても若く、しかも高身長でイケメン

英語は勿論フランス語、イタリア語も話せるクアドリンガルらしい。元々外資系の企業で働いていたそうだが我社の社長である伯父の熱烈なラブコールに応えいきなり副社長になった。

就任当初は上層部からかなりの反発があったらしく「半年以内に成果を出せなかったら副社長職を降りる」と豪語したのは有名な話。

だがここ2年ほど業績が悪かった我社を副社長の手腕で見事、黒字決算にした立役者だ。

しかもモデルのような甘いマスクは女子社員の多い我社ではアイドル並の人気で、後藤課長から手渡されたインタビューの内容に目が点になった。

「こんなことを私が聞くんですか?」

「女子社員のリクエストでね」

苦笑いする後藤課長にそれ以上文句が言えず。小さく溜息をついた。

「でもなんで私なんですか?社内のスタッフならあんなにいるじゃないですか」

社内広報を担当してるデスクの方をみる。

「それが…さっき副社長の秘書から連絡があって宮園を指名してきたんだ」

「え?」
< 11 / 161 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop