高校生の私と猫。
白い手

矢取り

私の高校は創立80年。
創立当初からある弓道部の歴史も長い。
そのため道場は、かなりボロ…とても古い。


弓道の練習で欠かせないのが、“矢取り(やとり)”。
的に射った矢を回収することだ。


的が並ぶあづちという土の山の所には、外から入る扉がある。扉を開けると狭い待機部屋がある。

まず部屋でブザーを鳴らし、矢取りすることを知らせる。
すると道場から射つのを止めた合図があるので、赤旗を出し、矢を回収する。
そして回収した矢は、道場で拭いて各部員に返す。



矢取りで一番大切なことは、安全確認。


矢の直径は8ミリ前後で、道場から的までの距離は28メートル。
しかし矢の威力は強く、死亡事故もある。
(入部の際、「弓道総合保険」の説明があった。入らなかったけど)
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