高校生の私と猫。

セピア

高校の行事に、勉強合宿というのがあった。


合宿所にこもって、勉強するだけのイベント。
レクリエーションなどはなく、朝も夜も勉強!
夜も女子会や枕投げはできない、2段ベッドが2つ置かれた狭い部屋で寝る。

入所のとき、プロのカメラマンが集合写真と部屋ごとの写真を撮ってくれた。
正直、あまり嬉しくない記念撮影だが。



部屋で荷物を整理していると、廊下から騒がしい声が聞こえた。


ーーK子の声だ。

K子は違うクラスだが、仲が良かった。


「やっほーK子ちゃん♪何かあった?」

『いや、あの、その…』


K子は言葉を詰まらせた。


『何ていうか…この部屋に入りたくないの!』

「えっ?」

『わからないけど、気分が悪くなるの。だから、この部屋でなんて絶対に寝れない!!』


K子は霊感がかなり強い。そしてそのことをオープンにしている。とはいえ担任の先生には理解されず『部屋の交換は認めない!』と言われたらしい。


『はなちゃんも、入ってみてよ!』

「え、いや、私は…」

K子に背中を押され、部屋に入った。
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