嘘つきな君

「じょ、常務っ。ダメ……だって」

「お前は我慢できる?」

「あっ……んっ」

「出来ないよな?」


囁く様にそう言って、私を試す常務。

ゾクゾクと駆け上がってくる、快感に逆らう事なんて出来ない。

彼が私の敏感な所に手を向ける。

触れ合った瞬間、ビクンと体が跳ねて甘い声が漏れた。

その瞬間、我慢していた理性が一気に吹き飛んだ。


「来て……」


少しも、離れたくない。

少しも、あなたとの間に隙間を作りたくない。

もっと、近くに。

もっと、もっと――。


私の言葉を聞いて、ふっと小さく笑った常務。

そして、キスを一層激しくした。

その時――。


「神谷様、お時間でございます」


不意に扉の向こうから聞こえた声。

その声を聞いて、ビクっと飛び跳ねて我に返る。


「じょ、常務っ」

「チッ、これからだって時に」


現実に戻った途端、一気に羞恥が押し寄せる。

勢いよく彼から離れて、身なりを整えた。


私ってばっ。

何やってんのよっ。





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