ロマンスがありあまる
なのに、何を思っての私なんだ!?

特別に美人と言う訳でもなければ、金持ちのお嬢様でもない。

ましてや、昨日まで総務課で働いていた地味で冴えないアラサー女だと言うのに…!

「うーむ、ますますと言っていいほどに訳がわからない…」

どら息子からして見たら、私みたいな女が珍しいのか?

自分の周りにはいないからおもしろそうだ的な、そんな感じか?

でも、私を調べあげる必要性はあるのか?

とにかく、私はお断りしますとはっきりと宣言したのだ。

「そうよ、はっきりと言ったんだから!」

大きな声でそう言ったら、
「…何かありましたか?」

声が聞こえたので視線を向けると、副社長の秘書をしている亀田さんが訳がわからないと言う顔で私のことを見ていた。
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