ロマンスがありあまる
しまった、ここは会社だった…!

「い、いえ、何も…」

私はペコリと小さく頭を下げると、給湯室から逃げ出した。

何をやっているんだ、私は。

亀田さん、いつから給湯室にいたんだろう…?

まさか最初の“壁ドン”ならぬ、“壁ダン”のところから見ていた訳じゃないよね?

だとしたら、大恥じゃないのよ…。

これからどうするって言うんだよ…。

一緒に働いている同僚に何ちゅー姿をさらしているんだ…。

チクショー!

「全部どら息子のせいだ!」

あいつのせいで私は同僚の前でとんだ大恥をかいたんだ!

今度は仕事以外で私に関わるなと、はっきりと宣言してやる!

それでクビになろうがどこかに飛ばされようが、もうそんなの関係ないわ!
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